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やっぱり有罪


日本で最もありがたくない賞でお馴染みの「日本アカデミー賞」が発表された。おおかたの予想通り 『フラガール』が最優秀作品賞を受賞したけど、実はこれって日本アカデミーの賞歴から考えると、めずらしいことが起こっている。 誰が読んでるかわかんないから詳しいことは割愛するけど、簡単に言うと過去の受賞作品の製作会社を見てみると大手製作会社3社の名前がきれいに3等分されているのだ。1年おきだったり2年おきだったり、その順番はまちまちだけど統計するとみごとに3等分になる。各社がこの「持ち回りの年」に大作の公開時期をあわせるので、少なくともこの3社の間では違和感なく受賞作が決まる。 この事実から何を想像するかは個人の自由だけど、おそらくほとんどの人が想像した理由と同じ理由で、この賞事態に客観性がなく、権威も信憑性もないというのは映画関係者かもしくは内情に詳しい人にとっては意外と知られていることだと思う。 アカデミー賞がブルーリボン賞やキネマ旬報、毎日映画コンクールよりも格下だといわれているのはそういった理由からだ。2005年のオダギリジョーの受賞コメントに、その全てが現れてると思うので 機会があれば観てみて欲しい。 無理やりノミネートされた、というか、させた『ゲド戦記』。ゲド戦記もアカデミー賞も製作に日テレが絡んでるから、そんなことはアサメシマエなんだと思う。誰からも褒めてもらえなかったから自分で褒めるしかないのはわかるけど、こんなあからさまなことをしてたら、さらに品位を落とすだけだと思う。ダメな作品を良い作品として評価してたら、観客の映画を観る目が育たない。そのことが結局は映画文化の向上を妨げている。 さらにはTBSやフジテレビにも気を遣い、『涙そうそう』『有頂天ホテル』と乱発。 これまで通りの方法論で今年の賞を決めてたら『武士の一分』が作品賞を獲ってたと思うんだけど、さすがに今年は『フラガール』を無視できなかったんだろう。ちなみに『フラガール』の製作にはテレビ局も大手製作会社も絡んでいない。最初に、めずらしいことが起こったって言ったのはそういう裏事情があるからだ。 だから今年は少しは権威が保たれたんだと思うけど、その他の部門賞を見るとやっぱり色んなトコに疑問符がつく。 アメリカではアカデミー賞発表の前日にラジー賞の発表があるけど、日本のアカデミー賞はベスト賞なのかワースト賞なのかノミネート作品を見ただけでは区別できない状態だ。だから映画を観るときは配給会社や宣伝会社、マスコミに踊らされるんじゃなくて、自分で判断できるチカラをつければ「金返せ!!」って状態は回避できる。 そんなこんなで今の邦画界は、やっぱり有罪。 ・・・・・。 今日は新宿コマ劇場の舞台に知人が出るので 今から観に行ってきます。 舞台のいいトコは 映画とは違って“ライブ”ってこと。 ウキウキ。 補足/ ラジー賞:ラズベリー賞。その年のワースト映画を決める微笑ましい賞。


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